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新しい市場の作り方 三宅秀道

「大学でなに勉強してるの?」

 

友達や親戚によく聞かれる言葉だ

 

面倒なので、「マーケティングだよ、人文学科だけど。」

こう答えてきた

 

就活ではそうはいかない

「大学やゼミではどんなことを勉強されてきたのですか?」

ブランディングについて学んできました。マーケティングにおける学術体系として一般的に分けられますが、マーケティングが自分から自分のイメージを伝えるための努力だとしたら、ブランディングは相手に自分のイメージを持ってもらうための努力でアプローチが逆で…」

喋りながらも正しく理解できている自信がないし、そもそもなぜ人文学科でマーケティングっぽいことができているのか自分でもよくわかっていない

 

この本は日本のものづくりにおいて文化人類学者の育成を唱えている。

なぜなら、市場が成熟化した今、価値は文化や暮らしのデザインからアプローチするべきものであり、文化人類学の問題意識に近いからである。

  

 −「ヒトという種族の生態は非常なダイナミズムをはらんでいて、ある欲求が満たさると、次の欲求を学習・開発してしまうという特徴があります。よくある「顧客ニーズをキャッチして」「かといって、顧客の声を聞きすすぎてもいけない」という開発・マーケティング間のレベルの綱引きではなく、「なぜそれをヒトが欲するのか」から考え直したいものです。」−

 

人のライフスタイルを再設計しなおすという今のモノづくりに必要な思考の枠組みの根底にあるものの一つとして文化人類学が挙げられる所以ではないかと感じた。

 日本では人文学と経営学の交流は盛んに行なわれていないこともイノベーションを起こりにくくしている原因ではないか。