Outputs

蓄積を目的にしたくないけどどこかには外在化させたいのです

「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講座

世の中をあっと驚かせてはいけない
差別化やアイデアというものが勘違いされている
→奇をてらうことを考えるあまり消費者の求めていないものをリリースしてしまう
 
商品が売れ続けるためには?→ブランドの力が必要
モノが飽和状態の時代の今、機能やスペックでは差がつかなくなってしまっている=コモディティ化
 
何で差別化するか?
→機能やスペックで差別化するのは間違いでブランドの力で差別化しなければ消費者に選んでもらえない
 
アイディアを出すには、考え込まずに、軽く、たくさん出してみて、むしろ完成度の方に時間をかける。ブランドとはコツコツ作られるものであり、細部に宿るもの。
 
〈ブランド力がある企業の3条件とは〉
ブランドとはその商品や企業の「らしさ」のこと
・商品や企業が本来持っている思いや志を含めた特有の魅力
・現実のモノとして存在するわけではなく、イメージとして消費者の頭のなかにある。
・広告などのコミュニケーションや商品のデザインやパッケージ、店舗のレイアウトやパンフレットに至るまで商品や企業に関連するあらゆるアウトプットの積み重ねで作られる。
 
つまり…
力のあるブランドを作る=あらゆるアウトプットをコントロールする、見え方をコントロールする必要がある。
 
見え方をコントロールできている企業の3条件→経営戦略の中にデザイン視点を取り込んでいるということ
①トップのクリエイティブ感覚が優れていること
②経営者の”右脳"としてクリエイティブディレクターを招き、経営判断を行っていること
③経営の直下に”クリエイティブ特区"があること
 
①例:Apple
Appleの商品が多くの人に使われている最大の理由はその「かっこよさ」にある。ストアの建物から、ウェブサイト、商品の梱包の仕方まで何から何までクール
この美意識の徹底がデザインに力を入れているというイメージを消費者に抱かせる。
ジョブズの美意識が様々なアウトプットに積み重なった圧倒的なブランドの力がベースにある
他にもダイソンやテスラ
 
佐藤可士和氏などのクリエイティブディレクターが重宝されるようになったこと
③クリエイティブやデザインを扱う部門やチームがマネジメントのすぐ近くに位置しているということ
例:資生堂が昔から独特の文化性をもった宣伝部門やデザイン部門を社内の中枢において経営目線なのかクリエイティブ目線なのかどちらかははっきりしないほどにクリエイティブな考えかたで事業に取り組んでいる。
日産のカルロス・ゴーン氏が技術部の末端にあったデザインチームを社長室の直下に置いている。
 
 
ブランディングはあくまで手段
目的は売上
なので、クリエイティブディレクターを招くときはその人が手がけた仕事をよく調べる必要がある。
 
中川政七商店
生活雑貨や工芸品を扱う「中川政七商店」や「日本の布切れ」をコンセプトにした「遊 中川」のほか、日本の工芸をベースにした専門ブランドを展開している企業。創業は1716年でずっと工芸を扱ってきた企業。
例えば腕のいい職人が作った数万円もするような漆塗りのお椀は素晴らしいが道具として食事に使うだけならプラスチックのお椀でも同じ役割を果たせてしまう。それだと今から100円ショップで買えたりもするから、よほどなにか特別な理由がなければ普通の人は数万円のお椀を買わない。極端な例だが色んな工芸品が同じような理由で選ばれづらくなってきており、苦戦を強いられている。
 
ちゃんとお客さんがお店に足を運んでくれるようなそういう提案
何が変わればよりお店が魅力的になるのか
コンセプトは「温故知新」
いまどきの和雑貨店ではなく昔ながらの「和の暮らし」のなかにある知恵を伝えるブランドとして打ち出す方向性
 
ふとした瞬間にお店などでバックヤードにおいてあるのがお客さんに見えたときにイメージをよくするためにあらゆるものをデザイン
人柄と同じでちょっと垣間見えた横顔のようなものに実は印象が左右される
←ブランドはあらゆるアウトプットによって作られるということ。ブランドは細部に宿る。
 
経営とデザインは近い方が良い。「伝えるべきことはなにか」という情報の整理をする。デザインには「機能デザイン」と「装飾デザイン」がある。あっと驚かせようとしたものは売れないことが多い。よく、センスというが、センスとは、「集積した知識をもとに最適化する能力である」と著者は主張する。つまり、努力の積み重ねで得られるものだ。そして、センスを向上させるためには、以下の3つの方法がある。
・王道、定番を知ること
・流行を見つけること
・共通点を見つけること

コンセプトはものをつくるための地図。受け手側で考えて問題を発見する。説明できないデザインはない。いろいろな企業が差別化に走るあまり、消費者が本当に欲しいと思っているど真ん中の部分に商品がなくなっている。大義は企業に幅をもたらす。正しいと思うことほど、慎重に伝える。